堀江貴文 ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく
私にはとにかくグイグイ刺さってくる、最強の自己啓発書でした。後ほど紹介していきますが、何となく自分で感じていた"感覚"でしかなかったことの正体が掴めたり、起業願望をアンプさせられたり、新しい発見も多々見つかりました。読むのに3時間ほどかかったのですが、物凄く濃い3時間でした。最初はこたつで読んでいたのですが、興奮で汗が止まらず、こたつを切って布団から出て、上着を脱いで腕まくりをして読んだほどです。今見ると、室温は13度です。
そんな私にぴったりの本であった"ゼロ"。マークを付けた部分が多すぎて、紹介すると引用のレベルを超えてしまいそうなので、厳選して記事に記録します。
仕事や人生に怖じ気づいている
耳に痛い言葉でした。
たとえばビジネスでも、転職したいとか、社内で新規事業を起こしたいとか、起業したいといった希望を持ちながらも、なかなか行動に移せない人がいる。
そういう人は、僕が女の子にキョドっていたように、仕事や人生に怖じ気づいているのだ。仕事にキョドり、人生にキョドっているのだ。
行動に移せないのは、怖じ気づいているからです。怖じ気づいているのは、自信がないからです。つまり、自信がないから行動に移せない、まあ文章にしてみると当たり前のことなのですが。。
仕事でも人生でも、もちろん異性関係でも、キョドってしまうのは、性格の問題ではない。ましてや、ルックスなど関係ないし、学歴や収入、社会的な地位とも関係ない。これはひとえに「経験」の問題なのである。
そして経験とは、時間が与えてくれるものではない。
だらだらと無駄な時間を過ごしたところで、なんの経験も得られない。
なにかを待つのではなく、自らが小さな勇気を振り絞り、自らの意思で一歩踏み出すこと。経験とは、経過した時間ではなく、自らが足を踏み出した歩数によってカウントされていくのである。
自信は経験により身に付きます。氏は、ヒッチハイクの旅により自分に自信が付いたのだそうです。サービスエリアで、知らない人に声をかけてもらい、信用してもらい乗せてもらうプロセスを繰り返す、私のような凡人からすれば、絶対ありえないことです。しかし、そうやって経験を積んでいくためには、自らの意思で一歩踏み出す必要があるということですね。
お金とは「もらうもの」ではなく「稼ぐもの」である
つまり、受け身でなく能動的に、仕事をするべきということです。サラリーマンであろうと、自分の給料は「稼ぐ」という意識を持つ必要があると語られています。
積極的に稼いでいくために、自分は「時間」以外のなにを提供できるのか、もっと真剣に考えなければならない。
これからの時代、時間以外に提供可能なリソースを持っていない人、給料を漠然と「もらう」だけの人は、ほどなく淘汰されていく。
やはり、自分のスキルを売っていく能力、そして当然そのスキルを持っていなければ、生き残れないということですね。特にIT業界では、その風潮が顕著に表れていくでしょう。これは、私が出会った成功者や、最近の自己啓発書で、必ず言われていることです。「もらう」ではなく「稼ぐ」という意識、大切にしていきたいと思います。
どんな仕事にもやりがいはある
失礼な言い方になるかもしれませんが、私と堀江貴文氏には似ているところがあると思っています。その1つが、どんな仕事にもやりがいを持てるという自信があることです。「やりがいがある仕事をしたい」「やりがいがある仕事を持ってて羨ましい」とよく聞きますが、氏も言う通り、やりがいは「見つける」ものではなく、自らの手で「つくる」ものです。
氏は、拘置所で無地の紙袋を必死に追っていくだけの作業を毎日やることになったそうです。そこで、担当者から折り方のレクチャーを受けて、ノルマを達成する必要がありました。氏は、
どうすればもっと早く、もっとうまく折ることができるのか?レクチャーされた折り方、手順にはどんなムダがあるのか?折り目をつけるとき、紙袋の角度を変えてはどうか・・・?
と、自分なりに創意工夫を凝らしていくことにより、単純作業にも楽しみを見出し、仕事の喜びを手に入れていたのです。私も似たような経験があります。新入社員時代に製造現場で、ケーブル制作作業を毎日やっていたのですが、どうすればもっと早く美しく作れるのかを考えながら作ることで、より早くより美しくケーブルを制作できるようになり、退屈せずに単純作業をこなしていきました。
レクチャーされた通り、マニュアル通りにノルマをこなすのは「与えられた仕事」です。単純作業であろうとも、自分の頭で考え、創意工夫を凝らして試行錯誤しながら、能動的なプロセスを回すことにより、受け身の姿勢から脱出でき、やりがいと仕事の喜びを獲得できるのです。
遠くを見ないこと
人は、本質的に怠け者だ。長期的で大きな目標を掲げると、迷いや気のゆるみが生じて、うまく没頭できなくなる。そこで「今日という1日」にギリギリ達成可能なレベルの目標を掲げ、今日の目標に向かって猛ダッシュしていくのである。
これから毎日、これを心掛けようと思います。しかし、最近は意外とできています。何故なら、Task Chuteを使い始めたからです。
TaskChute(無料版)を使ってみた。 - 涼の成長記録
一ヶ月ほど前から、まず出社してメールチェック等のルーチンワークをこなした後、始めにTask Chuteに1日のギリギリ達成可能なレベルの目標のタスクを登録します。そして、そのタスクの通りに走っていくわけです。Task Chuteを使い始めてから、1日の仕事量がかなり増えたのは、確かな手応えとして感じています。これを続けていこうと思います。あと、個人的なプロジェクトを何本か走らせていますが、それらも日レベルに分けて、確実にこなしていこうと思います。
あなたも必ず起業できる
この話の前に、
「できっこない」のという心のフタさえ外してしまえば、やりたいことなんて湯水のようにあふれ出てくる
という話があり、これも凄く深い話になるのですが、何もかも紹介するわけにもいかないので割愛しています。で、これは多くの人が「できっこない」と決めつけているものに「起業」があるという話です。氏は、「むしろ、やらない理由を探すほうが難しいくらいだ。」と語るほど、起業を若い世代に勧めています。
氏は、「できっこない」と決めつける人たちが理解できないと言います。その理由の1つを聞いて驚いたのですが、この国で働く人のうち「15人に1人が経営者」なのだそうです。この数字を前にすると、誰でもできるの考えるのが普通じゃないだろうか?と仰っています。あれ、確かに。。と思ってしまいますよね。
電器屋さんのオヤジさんも、ラーメン屋の大将も、喫茶店のマスターも、その日の売り上げをレジから鷲づかみにして、そのまま夜の街へとくり出してしまう店主も、「経営者」です。彼らが独立し、起業できた理由は、
あれこれと「できない理由」を考えず、「できる理由」だけを考えたからだ。
と語られています。
ネガティブなことを考える人は、ヒマなのだ
「ホリエモン」らしい過激な発言です。しかし、個人的にはとても好きな一言です。ネガティブになっていったところで、何も良いことはありません。氏は、小学生の頃から死ぬことが怖くてたまらないのだそうです。死ぬことについて考えると、発作が起きるほど死が怖いのだそうです。そんな彼が死の恐怖、つまりネガティブな思考から逃れた方法について、以下のように書かれています。
ネガティブなことを考える人は、ヒマなのだ。
ヒマがあるから、そんなどうでもいいことを考えるのだ。
独房での僕も、消灯前後から就寝するまでの数時間は、とにかく苦痛だった。少しでも油断をすると死のことが頭をよぎり、あの発作を起こしそうになった。
もし、あなたがポジティブになりたいというのなら、やるべきことはシンプルである。うじうじ悩んでいないで、働けばいい。「自分にはできないかもしれない」なんて躊躇しないで、目の前のチャンスに飛びつけばいい。与えられた24時間を仕事と遊びで埋め尽くせばいいのだ。常に頭を稼働させ、実際の行動に移していく。働きまくって遊びまくり、考えまくる。それだけだ。
少し長くなってしまいましたが、個人的に本書で1番グッと来た部分です。
堀江貴文氏の時間の使い方
氏は、1日8時間しっかり眠るのだそうです。そうすると、1日は16時間しか残されないのですが、だからこそ、無駄なことはできないし、無駄を省こうという意識づけができやすくなると。そんな彼は、
「自分の時間」を生きるのか、それとも「他人の時間」を生かされるのか、を常に意識化しておく必要がある。
と言います。私は時間の無駄を極端に嫌っています。その正体が分かりました。「他人の時間を生かされている」時間が大嫌いなのです。何のためにもならない話を聞かされている時間だったり、遅刻した人を待っている時間だったりです。意識すべきものが明確になりました。「自分の時間を生きている」のかどうかです。
有限の人生、絶望しているヒマなんかないのである。
本書は、この言葉で終わります。まあ、いろいろあるホリエモンの人生ですが、凄く魅力的だと思いました。
さて、勢い任せに書いたら、雑で頭悪そうな書評になってしまいました。申し訳ございません。しかし、この本を読んで、さらに火が付きました。毎日を全力疾走していこうと思います。なぜ私はこんなに仕事が好きなのか、が明確になったおかげで、さらに軽く走れるようになりました。1つの迷いがなくなりました。この本に出会えたことに感謝します。ただただ、良書でした。
ではでは。