Unicodeを使うと犯罪
以下の記事を読みました。
「LINEウイルス」の正体とは―LINE内で流行する「ウイルス攻撃」の現状について
さらっとまとめると、LINEでUnicodeのU+FFFD(REPLACEMENT CHARACTER)を並べて送り付けると、相手のLINEが凄く重くなってしまうのだそうです。なので、情報技術を知らない人から見れば、ウイルスのように見えるということですね。
"REPLACEMENT CHARACTER"っていうのは、文字のエンコーディング変換中に失敗した時、この文字に変換しておくことで、ユーザーにエンコーディングに失敗したことを明示的に通知する役割を持っています。つまりは、ウイルスでも何でもなくて、ただの文字列なのです。
Wikipedia大先生も、「コンピューターウイルス」のことを、誤動作を起こさせるデータを指して誤用されていると嘆いております。
コンピュータウイルス (computer virus) とは、マルウェア(コンピュータに被害をもたらすプログラム)の一種で、自立せず、動的に活動せず、プログラムファイルからプログラムファイルへと静的に感染するものを指す。しかし誤用としては、大変しばしば任意のマルウェアや、さらにはプログラムではない誤動作を起こさせるデータをも指して誤用されている。
まあ、つまりはLINEのバグだと思われるのですが、そこを突いた攻撃だというわけですね。面白いのは、この攻撃を行うと「電子計算機損壊等業務妨害罪」っていう犯罪にあたるらしいのです。
そして、文字コードがうんたらーみたいな話を聞いたことがない一般ユーザーからすると、「Unicodeを使うと犯罪」というイメージが焼き付いてしまったのですね。Unicodeを使用すると、5年以下の懲役または100万円以下の罰金だと。そうなってくれると、Unicode対応に頭を抱える時間が随分と減りそうなので、それはそれで結構なのですけれどね。